開業したものの、集客やサービス内容について悩まれる方も多いのではないでしょうか。サロン経営の鍵は「おもてなし」にあります!一度来たら何度もリピートしてもらえるようなお客様に愛されるサロン作りの方法として、本当に喜ばれるおもてなしを紹介するので参考にしてみてください!充実したおもてなしをしてお客様の満足度が上がれば、集客の成功や売り上げアップだけでなく、クレーム対策にもなってお互いに良いこと尽くめです!

やった方が良いサービス、悪いサービス

確かにサービスはお客様の満足度を上げるのに一役買う、重要な役割があります。しかし、サービスによってはサロンごとに向き、不向きがあるのです。たとえば、回転率を重視しているサロンや、低価格を売りにしていて利益率がギリギリのサロンなどは、施術以外のサービスに時間やお金をかけることは難しいですよね。また、スタッフの人数が少ないサロンも、お客様一人あたりにかけられる時間が限られてきます。

よって、まずはどのサロンでもすぐに実行できる簡単なおもてなし方法について見ていきましょう。

出迎え編

挨拶+αの声がけ

明るく元気な挨拶は基本中の基本です。つまりここまでは誰もがやっていることだということ……。この後の声掛けが、良いサロンかどうかの分かれ道になります。そのまま「ロッカーにお荷物をお入れください」などの事務的な発言をするのではなく、「今日は晴れて良かったですね」、「ここの場所、すぐに分かりましたか?」など軽く一言添えて会話の流れを作るのがベストです。

特に、ご新規のお客様であれば、初めてのサロンに少なからず緊張していることでしょう。あなたも想像してみてください。初めて行くサロンで若干の不安がある中、サロンに入ってすぐにあなた個人へ向けた言葉が掛けられたらどうでしょうか?話しやすさや親しみやすさが感じられて、何となくホッとしませんか?

このように、お客様の緊張を早い段階で解きほぐし、リラックスした状態で施術を受けてもらうのが良いですね。

ウォーターサーバーの設置

最近は美容室やエステサロン、脱毛サロンなど、ジャンルを問わず多くのサロンでサービスドリンクを提供しています。導入を考えているサロンのオーナー様が悩まれているのは主に時間とタイミングです。そもそも手が空いているスタッフが少なくてサービスドリンクを用意する時間がないサロンもあるでしょう。あるいは、いつ提供すればいいのか分からず戸惑う方もいるでしょう。

しかし、どちらの悩みもウォーターサーバーさえあれば解決します!セルフサービスなので時間や手間が省けますし、好きなタイミングで飲めるのでとても喜ばれると思います。特に夏場なんかは暑い外から入ってきた時に、ウェルカムドリンクとしてセルフで飲める冷たい水があると重宝するはずです。

もっとサービスを充実させたいという場合、最近はお湯も出る機種がほとんどなので、近くにインスタントコーヒーや紅茶のティーバック、もしくは宣伝がてら店販商品のサプリのお試しなどを置いておくと良いですね。

雨の日の気遣い

雨の日は傘を差しても服の下の方やカバンは濡れてしまいますよね……。そんな時、乾いたタオルやペーパータオルがあれば嬉しいと思いませんか?入り口付近に「ご自由にお使いください」と置いておいても良いですし、手間暇やコストはそんなにかからないはずです。上着をお預かりする際に他のお客様の服が濡れないようにするためにも、こうした小さな気配りができると良いですね。

施術中編

お客様のことを第一に考えた提案

当たり前のことですが、その人その人に合った施術内容を提案することが非常に大切です。お客様のお悩みや希望を聞きながら、本当にその人のことを考えた提案をしましょう。そのために、時にはお客様のご要望をお断りすることも必要になります。

これは個人的な経験談になりますが、以前とある美容室でカットをお願いしました。顔まわりに段を入れたレイヤーカットを希望したのですが、担当のスタイリストさんには段は入れない方が良いと言われました。髪の生え方や髪質的に、段を入れるとまとまりにくくなってしまうからだそうです。お手入れが簡単なヘアスタイルにしたかったのでアドバイス通りにカットしてもらったところ、ブローだけでも綺麗にまとまって、忙しい朝も少し楽になりました。

このように、お客様に本当に喜んでもらうためには、イエスマンになってはいけないということが分かります。何でもお客様に言われた通りにしていては、その人が本当に望む結果は得られないかもしれません。なぜそのメニューを勧めるのか、理由もきちんと説明したうえで、最善の選択をしてもらいましょう。それが「思ったような仕上がりにならなかった」といったようなクレームの防止にもなり、サロンやスタッフを守ることにも繋がります。

温度調節

良いサロンだなと思うところのスタッフは、皆よくお客様のことを見ています。その最たる例が温度調節です。たとえば少し腕や手をさすったり、反対に顔が赤らんだりしていれば、「寒いですか?」、「ちょっとエアコンの温度下げましょうか?」などと声がけしてくれます。サロンによってはブランケットを用意しているところもありますよね。お客様の多くは少なくない時間をサロンで過ごします。店内が暑かったり寒かったりすると、施術中も集中できず落ち着けません。

こうしたささやかな気遣いも、お客様が快適に過ごすうえでは必要不可欠です。サロンのおもてなしやサービスというと、何かものすごく特別なことをしなくてはいけない、という気になるかもしれませんが、こうした小さなことの積み重ねが実は一番のおもてなしなのだと思います。

前回のことを覚えている

お客様にとって一番嬉しいのは、覚えてもらっていることです。サロンへ行くのはせいぜい月一程度で、そんなに頻繁に行く場所ではありません。それにも関わらずしっかりと覚えていてもらっているのは、お客様にとって嬉しい驚きですし、何よりも特別感を味わえます。覚えていてくれたスタッフに対してより親近感や信頼感を抱けるので、その後の指名にも繋がることは多いでしょう。記憶力に自信のない人でも、どんなことを話したかなどをカルテにメモ書きしておき、来店前に確認すればスムーズに話ができるのでぜひ実践してみてください!

見送り編

お釣りの渡し方

ほとんどのお客様はぴったりお金を用意していることはないですよね。端数がないサロンならお釣りが出る頻度が下がりますが、2019年の増税に伴って値上げをし、若干の端数が出たサロンは多いのではないでしょうか。そういったサロンでは細かい小銭の受け渡しもしばしばあると思います。この時のお釣りの渡し方一つで、好印象を与えられるかが決まるのです!個人的に感動したとあるショップ店員さんの渡し方をご紹介します。

まず始めに渡されたのはお札ではなく小銭。普段使っている財布が折り畳み式の財布で、お札をしまう時に小銭の口が横になってしまい、ヒヤヒヤしたことが何度かあるので、先に小銭を渡してくれたのにはとても助かりました。また、その渡し方も非常に洗練されており、金額を確認しやすいように小銭を両手に分けて見せてくれたのです。その後、片手にお釣りをまとめ(しかも一列になるようサッと整えて)、もう片方の手をこちらの手の下にそっと添えて渡してくれました。

小銭をしまったのを確認した後は、お札を扇状に広げて見せてくれて、一度整えてから両手で渡してくれたので、とてもスムーズな受け渡しができました。最後はレシートをいるかどうか聞かれたので「お願いします」と答えたら、これも両手で丁寧に渡してくれたので、最初から最後までスマートな方だったなと鮮明に記憶に残っています。

小銭が見やすいように両手に分けて見せること、お札を一緒に数えるのではなく扇状に広げることで、お客様側も注意深く確認しようとします。これによって好印象を与えられるだけでなく、レジでの金銭トラブルを未然に防止できるので非常にオススメです。また、忙しい時などは特にレシートを雑に扱う人は多いです。お札は両手で渡してもレシートは片手で渡したり、レシートと小銭を一緒に渡したりする店員はどこに行っても見かけます。

しかし、レシートはお客様の買い物や利用の証明になる大切なものですし、レシートと小銭ではしまう場所が違うので一緒に渡されても困ってしまいます。ですから、レシートをただのオマケのように扱うのではなく、きちんと丁寧に渡すことも重要なのです!

日常的に行っているお釣りの受け渡しだからこそ、お客様はその差に敏感です。特別なおもてなしはできなくても、細かなところに気を配るだけであなたやサロンの印象を良くでき、丁寧に扱われていると感じてもらえます。

最後までお見送りし、声がけもする

既に行っているサロンも多いかと思いますが、最後に担当したスタイリスト、あるいはレセプショニスト(受付係)はお会計が済んだ後、その場で見送るのではなくて出入り口やエレベーターまで行ってお見送りしましょう。サロンに来る多くのお客様は非日常感や特別感を期待しています。ワンランク上のおもてなしを味わってもらうためにも「お見送りは最後まで」を心がけてください。

また、最後の印象というのは最初の印象と同じくらい大切です。最後までお客様への気遣いを忘れずに「今日は寒いので気を付けてください」、「何かお困りのことがあればいつでもご連絡ください」など、お礼や再来店をお願いする言葉の他に、もう一言付け加えてあげましょう。施術中に話した内容に関連することや、施術後のお客様の容姿についての言葉だとなお良いです。

サロンのおもてなし術 上級編

ここまでは、どのサロンでもすぐに実践できることを述べてきました。実際、上記のことを意識するかしないかだけでもお客様が感じ取る印象は全然違いますが、もっと高みを目指したいという上昇志向のサロンや、高級感を売りにしているサロン向けに、より洗練されたおもてなし方法をご紹介していきます!

ウェルカムボード

その日お客様が使う施術台にお名前と一言添えたウェルカムボードを置くと、お客様は歓迎されたように感じて喜ばれる方が多いです。プライベートサロンであれば玄関先に置くのも良いですね。ウェルカムボードは百均などに売っているブラックボードにカラフルなペンで書くのもオシャレですし、ちょっとした小さなお手紙にするのも良いでしょう。

いずれにせよ、名前を書いて自分のためだけに用意されたということを分かってもらえれば大丈夫です。お客様は自分へのご褒美や特別なイベント時に来店することが多いので、その特別感をサロン側からも演出するのが顧客満足度を高めるカギになります。

メニューの紹介

お客様や自身の時間にゆとりがあれば、カウンセリングする中でひとつひとつメニューを丁寧に説明していくと良いでしょう。ほとんどの方はサロンメニューに詳しくありません。どこがどう違うのか、お客様に合ったメニューはどれなのか、どんな風に施術するのかなどを説明してあげると安心できますし、サロンへの信頼も生まれます。とはいえ、そんなに時間が取れないという場合も多いと思いますので、そういうサロンはこちらの過去コラムメニュー名が予約を左右する!集客に繋がるネーミングのポイントを参考に、そもそものメニュー名の見直しをしてみましょう。

ただし、お客様がこれと決めたメニューに対しては、具体的にどう施術していくのか簡単な説明があると心構えもできて良いですね。

温めたタオルを渡す

美容室でシャンプーをする時やマツエクサロンでの施術時などに、温かい蒸しタオルをお渡しすると喜ばれます。首の後ろあたりに置くと非常に心地よくリラックスできるので、同じ姿勢を長時間お願いする場合には特に好評です。また、サロンに癒しを求めているお客様にとっても嬉しいサービスなので、この機会にぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?

また、エステサロンやリラクゼーションサロンでは、蒸しタオルに垂らすアロマを選べるサービスなどがあると、さらに喜ばれると思います。ただし、中には熱いのに敏感な方もいると思うので、事前に「温かいタオル当てますね」と一声かけたり、「首の後ろや目元などに当ててください」と言ってお客様自身に委ねたりするのが良いでしょう。

厳選したお茶やお菓子の提供

サービスドリンクを提供しているサロンは一定数ありますが、やはり自宅ではあまり置いていないようなこだわりのドリンクがあると良いですね。いくつか種類を置いて、気分に合わせて選べるようにするのも嬉しいサービスです。一緒にお菓子を付けると、より高級感を演出できます。衛生面や好みを考えると、剥き出しでティーカップに添えるよりは個包装のお菓子の方が良いでしょう。あるいは、何種類かお菓子を盛り合わせたカゴをドリンクと一緒に出すのも一つの手です。

この際、使用する茶器には要注意です。食器が安いとそれだけで他のものもチープに感じてしまいます。反対に、内装などにはそんなにお金をかけられないという場合でも、こういうちょっとしたところで良いものを使うと、全体的にランクが上のように感じられるので、コンセプトやインテリアなどと調和するデザインかつ良い茶器を選びましょう。

お子様連れのお客様へ

お子様同伴OKのサロンでは、来店時にニコッと笑いかけるなどで歓迎の意思を示しましょう。いくらお子様連れで良いと言われても、親としては迷惑でないか気にしてしまいます……。ですから、そんな不安を払拭するためにも子どもには親切に接し、ちょくちょく様子を気にかけると親子そろって気持ちよく過ごしてもらえるでしょう。

お子様連れのお客様へのおもてなしに力を入れたいという方は、以前公開したコラムの今後のターゲットは親子連れ?!ママが気軽に来店できるサロン作りをご覧ください。参考になれば幸いです。

近隣イベントと一緒に盛り上げる

知り合いの美容師がヘアセット専門サロンで働いているのですが、そこは大きな会場が近いのでライブ当日はアーティストのファンの人ばかりで賑わうそうです。特に女性であれば、推しに会う前に少しでも綺麗になりたいと思う方は多いです。一番綺麗な姿で行くために、会場近くでサロンの予約をする人が一定数いるとのことでした。

そのようなサロンでは、ライブを行うアーティストの曲をその日だけずっと流すと、ファンの人は気分が盛り上がって喜ぶのは間違いありませんし、TwitterInstagram等でその情報を拡散する人もいるでしょう。そうなれば、粋な計らいをするサロンだと口コミが拡散されて更なる集客に繋がりますし、評判も良くなります。大きな会場が近くにあるサロンに限られますが、試してみる価値はあると思います。

おもてなしとは特別感

ここまでおもてなしについて述べてきましたが、そのキーワードはこの記事でも何回か登場した「特別感」です。お客様が「いつもと違う」、「他とは違う」と感じてくれれば、そのすべてがおもてなしになり得ます。要するに、おもてなしとはお客様の期待を超える感動を提供するもの全般を指すのです!

特別感を演出することはあなたのサロンのファンを増やすことになるので、リピーターの確保や紹介率向上、クレーム対策など、嬉しい見返りがたくさんあります。前述したように、小さなことの積み重ねでもお客様を感動させることはできるので、ぜひ今日から何か始めてみてください。