サロンで働いていると、一度は営業電話を受けたことがあるのではないでしょうか。電話を使う限り、サロンを経営する上では避けて通れないものです。しかし、いちいち話を聞いていてはキリがありませんし、すべての営業を断るのも得策ではありません。ですので、今回コラムでは良い営業と悪い営業の見極め方と、後を引かない上手な断り文句をご紹介します。迷惑電話はもう来ないように断り、メリットのある電話だけ取れるようになりましょう!

営業電話はただ迷惑なだけなのか

「営業電話」というワードで検索をかけてみると、圧倒的に多いのが「営業電話の断り方」です。しかも、大体が「迷惑な営業電話の撃退方法」など強い言葉で非難されています。確かに、営業という行為自体あまり印象が良いとは言えないかもしれません。

関係のない・必要としていないサービスを提案されたり、こちらの都合を考えない対応をされたり、嫌な思いをされた方も少なくないのではないでしょうか。こういった営業電話はもはや営業とは言えません。迷惑電話と言われても仕方がないです。

しかし、営業電話=迷惑電話では決してないのです!中には営業電話はすべて断ってきた、という方もいるかもしれませんが、それはあまりオススメできません。なぜなら、あなたやあなたのサロンにとって価値あるものを提供できる企業も数多くあるからです。

たとえば、「デパートでオススメされた化粧品の発色がとても良くて気に入った」「経営の仕方に悩んでいる時に本やツールを紹介されて助かった」などという経験はありませんか?また、日頃からサロンでも行うことが多い、メニューや店販の勧めも言うなれば営業の一種です。お客様の「こんなものが欲しかった!」、「こういうことに困っていた!」というニーズや悩みを解決する一つの手段が営業であり、営業電話はその中の一種にすぎません。

ですから、良い営業電話と迷惑電話を見極める力が必要なのです。

営業電話の見極め方と対処方法

きちんと話を聞いたうえで断るというなら良いのですが、概要も聞かずに営業だからと一方的に断ってしまうと、本当なら得られたはずの利を潰してしまうかもしれません。良い営業か悪い営業かは初めの3分で分かります。まずはこの3分だけでも話を聞いてみましょう。その中でどこに注目して見極めれば良いか、また、迷惑電話だった場合にどう対応したら良いのかを紹介していきます。

誰が誰にかけているのかハッキリしている

きちんとした相手であれば、会社名と自分の名前を名乗ります。このどちらかが欠けていて所属や個人が曖昧な場合は要注意です。いたずらや嫌がらせ目的の人や暴力団などの反社会的勢力は名乗らずに一方的に話してくることが多いそう……!特に反社会的勢力の者は「責任者に代われ」とよく言ってくるので、すぐに繋がずに必ず確認を取りましょう。

また、これに関連して営業電話で多いのが「ご担当者様」や「社長」、「代表者様」という肩書きや役職名での呼び出しです。サロンと繋がりがあるところ、あるいは本当にあなたのサロンに向けてアプローチしたい企業であれば、必ず名指しをしてきます。名前の確認が取れた場合はそのまま聞く、あるいは名指しされた方に繋ぎましょう。

【対応例】

・担当者が複数いるのですが、お繋ぎする者の名前は何でしょうか?
・ただいま代表が席を外しているので、折り返し連絡いたします。会社名とお名前、ご用件をお伺いしてもよろしいでしょうか?

【断り方の例】

・恐れ入りますが面識のない方に電話をお繋ぎすることはできません。
・大事な用件であれば、メールにて内容をお送りください。必要な場合はこちらから連絡いたします。

電話をかけてきた理由に根拠がある

ただノルマをこなそうと闇雲に電話をかけている営業マンは、全体的に話が曖昧になりがちです。どのサロンや企業でも当てはまるようなことしか言いません。そうではなく、なぜあなたにかけたのかがハッキリ分かる説明をしてくるのであれば、良い営業の場合が多いです。というのも、そういった営業マンはむやみやたらに電話をしているわけではなく、取り扱っている商材や情報が相手のメリットになると確信して電話をかけています。つまり、あなたのサロンについてよく知っている、もしくはよく調べているということです。営業として働く側もしっかりと業績や結果を出したいからこそ電話してくるので、あなたのサロンになぜ電話をかけたのかを説明された場合は、相応のメリットがあると思って良いと思います。

【断り方の例】

・当サロンではそちらのサービス(商品)を必要としていません。
・今のところ新しいサービス(商品)を導入する予定はございません。

話の内容が具体的

この場合の具体的というのは主に数字です。たとえば「今ならお得ですよ!」とか「一番安く提供しています!」とか言われても、本当かどうか信じがたいですよね。具体的にどれくらいお得になるのか、いくらで提供しているのか、などの情報がある方が信用できます。

数字を明確に出してくる企業なら、その数字より高い金額を請求してくることはありませんし、安心もできます。でないと詐欺になってしまいますから……。営業を受け入れていざ契約、となった時に「全然安くないじゃないか!」なんて腹立たしく思うこともありません。

また、その場ですぐに回答はできないが、時間をもらえば見積もりが出せるという場合もあります。そんな時は見積もりをしてもらって、その結果を見たうえで断るかどうか決めても良いでしょう。

【対応例】

・割引後の価格はいくらですか?
・それ以外にお金はかかることはありますか?

【断り方の例】

・予算を超えてしまうので検討できません。
・いきなり導入するにはリスクが高いので、遠慮させていただきます。

会話が成り立つ

営業であれば誰もが優れた話術を持っていると思われていますし、そもそも一般の人でも会話自体は普通にこなしますよね。ところが、営業になると当たり前のようで実は奥が深いのがこの会話力です。営業電話はどうしても話し手が営業側に偏ってしまいます。ですから、ただひたすら一方的に話を展開する人も少なくないのです。

中には、畳みかけるような怒涛のセールストークで契約まで持っていこうとする人もいます。そうではなく、こちら側の反応を伺いながら話す人や、質問を投げかけたり確認をしてきたりするなど、話を振ってくる人であれば人間的にも信用できますし、たとえば何か交渉や相談をするとなった時でも、お互い気持ちよく順調に事が進みやすいです。

【断り方の例】

・お話の途中ですが、当サロンでは導入しかねますので失礼いたします。
・お電話いただきありがたいのですが、サロンの方針とは異なりますので、これにて失礼いたします。

明朗な受け答え

営業電話がかかってきた際には、完全な受け手に回るのではなく、いくつか質問をした方が良いです。上記の内容を確認するための内容でも良いですし、話を聞いていて疑問に思った点や不安な点など何でも構いません。重要なのは、相手がどう答えるかです。裏表なくハッキリと答えるなら、良い業者だと言えるでしょう。質問に対する答えが曖昧であったり、話を逸らしたりするようであれば、その時点で断ることをオススメします。

【対応例】

・それを始めるとどれくらいの効果があるのですか?
・どのようなサロンがそのサービスを利用しているのですか?

【断り方の例】

・当サロンではそちらのサービス(商品)を扱うことはできません。
・既に提携している取引先がありますので、新しいところに切り替えることはできません。

失礼にならず、二度と電話が来ない断り方

営業電話だからといって、いい加減な対応をしたり、語気を荒げて切ったりすると、思わぬトラブルに発展してしまうかもしれません。また、角が立たないようにと思って曖昧な断り方をすると、何度も電話がかかってきてしまうことも多いです。ここからは、上手な断り方の例をまとめて紹介いたします。

NG

・「担当者は不在です。いつ戻ってくるか分かりません。」

これだと担当者が出るまで何度も電話がかかってきてしまいます。

・「今、忙しいので失礼します。」

別の時間帯や曜日を狙って何度も電話がかかってきます。

・「検討してみます。/考えてみます。」

本当は断る気しかないのに、早く電話を切りたくてこう言ってしまう方もいると思います。これだと相手側の期待値が高まり、催促や確認の電話だけでなく、断った後も食い下がってくる可能性があるのでやめましょう。

・当人ではないフリをする

たとえば自分がオーナーで電話に出た場合、面倒だからと何も知らない、何も関与できない一スタッフのフリをするとします。そうすると、その時に断ったとしても「この人は責任者でないから、直接伝えればチャンスがあるかもしれない」と思われるだけです。

・無言で切る

何度も繰り返せば話を聞く気がないのだと分かるでしょうが、始めのうちは手違いで切れたのだと勘違いされて、また電話がかかってきてしまいます。

・最初から切る姿勢

「うちにはいりません」、「もう間に合っています」、「勧誘・営業は一切お断りしていますので」といった風に、最初から強い断り姿勢でガチャ切りをすると、猛烈に印象が悪いです。サロンは一般のお客様を相手にする場所ですよね。もしかしたら、その利用者の一人が電話の相手かもしれません。あるいは電話先の家族や友人がサロンのお客様という可能性もないわけではないのです……!そうすると、あなたのお客様が間接的に減ってしまうことになります。

同様の理由で、嫌味なことを言ったり、語気を荒げた断り方をしたりするのもNGです。しかも電話先の相手だけでなく、来店してくださっているお客様からの印象も悪くなり、リピーターを失ってしまう可能性もあります……!

上手な断り方の例

・「せっかくですが、身内(知り合い)にそういった業界の者がおりまして、いつもそこでお世話になっているので新しく契約することはできません。」

身内の同業者は最強の断り文句です。筆者が営業をしていた時、これを言われたらどうしようもないなと諦めざるをえない言葉の一つでした。同業者関係に軋轢を生むのは避けたいですし、悪質な営業であっても業界に詳しい人が身近にいると言うことでアプローチしづらいと思わせられます。

・「お声がけいただきありがとうございます。ですが今のところ、そちらのサービス(商品)は必要としておりませんので、社内でもそのように共有いただければ幸いです。」

丁寧かつきっぱりと断ることで、相手への印象を良くして電話を切ることができます。営業は嫌な対応をされることも多いので、丁寧に接してもらうだけで好感度は鰻上りです。それによって、もっと良いサービスや商品ができた時に優先的に紹介してもらえたり、あるいはこのサロンに行ってみようかなと思ってもらえたりすることもあるかもしれません。また、社内での共有をお願いすることで、別の人から同様の営業電話がかかってくるのを防ぐことができます。

上手な断り方のポイントは「丁寧であること」、「いらないとハッキリ断言すること」です!

電話で営業する側だけでなく、電話に出るスタッフ一人ひとりもサロンの看板を背負い、サロンを代表して電話に出ているのです。むやみに悪印象を与えるような行為はせず、丁寧に断ることがサロンのためにも大切です。そして、曖昧に言葉を濁したり、先延ばしにするなどで変に逃げたりするのではなく、断る場合は毅然とした態度できっぱりと断りましょう。

それでも再度電話がかかってきた場合は以下のように対応してください。

・「その内容でしたら、以前もお断りさせていただいたはずです。再勧誘は法律で禁止されています。今後の電話はお控えください。」

特定商取引法の第17条により、勧誘の継続や再勧誘は禁止されています。営業側はあなたが法律に詳しくないと思って再度電話をかけているのかもしれませんが、このように言うことで電話がかかってこなくなるはずです。それでもめげずに電話してくる猛者がいたなら、その時は消費生活センターへ相談しましょう。特定商取引法に違反する業者については、消費者庁長官もしくは経済産業局長または都道府県知事に申し出て、業者に対して適切な措置をとるよう求めることができます。

参考:特定商取引法ガイド

営業電話はすぐに切らず見極めることが大切

ここまで述べてきた通り、営業電話と一口に言ってもメリットのある電話、関係のない(興味ない)電話、悪質な迷惑電話と色々あります。再勧誘の電話だと分かっている時以外はすぐに切らず、まずは3分間だけ話を聞いて相手を見極めましょう。そして、断るときには尾を引かないようにきっぱり言うことが大切です。それが双方にとって良い結果をもたらします。この内容はぜひサロンのスタッフ全員で共有していただき、誰が電話に出ても同じ対応ができるようにしてもらえればと思います。

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