「サロンの利益を上げるには?」という質問に対して真っ先に上がるのが「売上を上げる」こと。では、売上を上げるにはどうすればよいのでしょうか?「客数を増やす」、「リピート率を上げる」などを思い浮かべる人が多いと思いますが、何よりも「客単価を上げる」ことが重要な要素なのです!
もちろん同じ数のお客様を施術して客単価が高ければ売り上げは増します。しかし、少ない顧客数でも客単価が上がれば、自然とスタッフに余裕が出てきます。それがお客様への丁寧なサービスにも繋がるので、結果的にサロン全体の利益が上がるのです。ここでは、客単価を上げるにはどうしたらいいか、5つの観点から詳しく見ていきます。

高額なメニューを選んでもらう

客単価を上げる方法として一番に挙げられるのが、高額なメニューを選択してもらうことです。そのためにまず、無駄なクーポンの廃止と価格の見直しをしましょう。なぜなら、ただの激安クーポンを使うお客様は安さにだけ惹かれて来るので、正規の価格では予約してくれません。また、他にもっと安いサロンを見つけたらそちらに流れて行ってしまいます。クーポンについては以前のコラムクーポンチケットを無駄にしない サロンメニューの打ち出し方でも触れましたが、しっかり目的を明確にして設置してください。

たとえばビューティーパークに登録しているエステティック 美久では、シミケア体験(一箇所)が約2,000円で体験できるクーポンを用意しています。体験したお客様はその効果を実感し、それに価値を見出します。しかし、一回では持続的な効果を得られないので、回数券や通い放題といった単価の高いメニューを選択するのです。

もう一つの例として、ビューティーパークベストサロンアワードでゴールドサロンに輝いたade omotesandoを紹介します。

表参道エリアは競争率の高い激戦区ですが、ここは最初から相場より高めの価格設定をしています。それでも予約が殺到するのは、その価格に見合うだけの絶対的な技術があるからです。また、「価格が高いものは価値があり、価格の低いものは価値がない」という顧客心理も関係しています。高い価格をつけた方がかえってブランド力や提供するサービスの価値が高まるのです。実際、1,000円カットの美容室と、カットだけで5,000円する美容室だったら、価格が高い方が信頼できますよね。安心して任せられ、より深い満足を得られるのは高い金額を払うからこそ。必ずしも安ければ良いというわけではないのです。

この2つのサロンの例から分かる通り、安易な値下げやクーポンの配布をするのは得策と言えません。価格重視のお客様ではなく、価値設定に対してきちんと理解・納得していただけるお客様に来てもらうことが何よりも大切なことです。今年の消費税増税に伴って値上げに踏み切ったサロンも多いと思いますが、このようなお客様ばかりが集まれば、値上げをしなければならない時でもスムーズに値上げできます。

そもそも、サロンへの来店頻度はそんなに高くないので、値上げしたことに気づかないお客様も多いですが、気がついたとしても「それくらいの値段なら妥当だ」と思ってもらえるからです。多少の値上げで離れていったり、クレームを入れたりするお客様はほとんどいないでしょう。

常に新しさを取り入れる

約半数の人は「新しいもの」に興味を示します。それを上手く利用して新メニューや新商品を出せば、かなりの見込みが望めるということです。しかし、売り出し方によっては失敗に終わってしまうことも……。では、上手に新しいものを取り入れるためには、どうしたらいいのでしょうか?

まず、新しいメニューはいきなり導入しないことが大切です。なぜなら、サロン側が売れると思っていても、お客様にとってはあまり魅力を感じないものである可能性も考えられるからです。そうなると、それを導入したコストがすべて無駄になってしまいます。ですから、最初はよく来てくださるリピーターのお客様に試してもらいましょう。サロンに長く通ってくださっている常連様や、スタッフと仲の良いお客様は、導入前に知らせてもらえたこと自体に喜んでくださるでしょうし、最初に試せることに特別感を持ってもらえます。サロン側の都合でモニターになってもらうわけですから、お試し価格あるいは全額サービスで提供し、ニーズに合っているか、内容や価格に問題はないか、といったことについて顧客目線からの率直な意見をもらいましょう。

また、人は簡単に手に入る物より、なかなか手に入らない物に価値を見出しやすいです。よく「期間限定」や「先着100名様のみ」、「残りわずか」などの宣伝がありますが、それは希少性を高めるために行っている一種のブランディングです。

したがって、施術の価値を上げるためにメニューを定期的に入れ替えたり、あえて新しい店販商品を少なめに入荷したりといった工夫をすることで、より多くのお客様に興味を持ってもらえます。

先ほど、定期的にメニューを入れ替えると述べましたが、これは集客アップにも効果的です!コンビニに何度も足を運んでしまうのは、便利だからというのもありますが、常に新商品があるからです。着られる服はたくさんあるのに、つい洋服を見に行ってしまうのは、その時々のトレンドや流行をいち早く取り入れているからです。いつ行っても目新しいものがある、何かが変わっているからこそ、お客様は飽きることなく定期的に来てくださいます。「そろそろ新しいものが出ているかな、行ってみたいな」と思ってもらえれば、最低限の広告・宣伝費だけで十分に集客できるのです!

頻繁に取り入れてしまうと、サロン経営や技術面が安定していないのでは?と、誤解や疑念を抱かせてしまい、来店を避ける方がでてきます。年に1,2回程度で良いので、定期的にメニューや店販品の入れ替えを行い、その都度ポータルサイトやSNSなどを利用して告知してみましょう。

プラスαの声掛けを意識する

ひとつの施術メニュー・店販商品では単価が低くても、いくつか組み合わせれば自然と単価は上がりますよね。飲食店では食事を頼んだお客様や、デザートの追加注文時に「ご一緒にお飲み物はいかがですか?」と聞くところが多いです。このようにただ声掛けするだけで一定数のお客様が追加で注文してくださいます。同じことが美容サロンでも言えるのです!

たとえば、定額ネイルを予約したお客様に「今流行りのホログラムを、たったの300円で追加できるのですが、一緒にいかがですか?一本だけでもアクセントになるので人気ですよ。」と勧めたり、疲れが溜まっていそうなお客様に「当店自慢のヘッドスパはいかがですか?頭皮の汚れを落とすだけじゃなくて、凝りもほぐしていくのでサッパリできると評判で人気なんですよ。」とアピールしたりすると効果的です。

また、「今日使ったトリートメントなんですけど、おうちでも継続して使ってもらうことでより効果が持続されますよ。ご自宅用にひとついかがですか?」といったように、メニューだけでなく店販商品をプラスαで勧めるのも良いですね。

ここで紹介した例に限らず、皆さんがオススメしやすいものをどんどん声掛けしていってください。ただし、その際はメインメニューよりも安いものをオススメすることを念頭に置きましょう!そうでないと、お客様の心理的ハードルが上がってしまい、断られる可能性が高くなります……!メインとの価格バランスを意識しながら、何を勧めるかを決めてください。

会計によって特典をつける

よく、アパレルショップで「2点以上お買い上げで10%オフ」、「10,000円以上お買い上げでノベルティアイテムプレゼント!」といったセールを見かけませんか?Amazonや楽天市場などのショッピングサイトでも「合計3,000円以上のお買い物で送料無料」などの表示を見かけます。これも販売戦略の一つです。

この販売戦略の優れたところは、お客様に不快な思いや煩わしさをほとんど感じさせず、お得感だけを抱いてもらえる点です。お客様からすれば、条件を満たさなくても通常通りの取引ができるので損はしません。ですが、多くのお客様はよりお得にするために、自ら選んで上乗せしてくれるのです。お客様にとっては良い買い物ができ、店側にとっては客単価と売上金額が上がるので、買う側も売る側もwin-winの取引ができます。

ぜひ、これをサロンでも取り入れてみましょう!経験上、特典は割引が一番手っ取り早く、しかも喜ばれます。その他、売り出したい新メニューや新商品があるなら、それらの体験クーポンやサンプルにするのも良いかもしれませんね。

キャッシュレス決済システムを整備する

現金のみ取り扱っているサロンは多いですが、クレジットカードやプリペイドカード、QRコードなどで支払いができるキャッシュレス決済システムを導入することをオススメします。なぜなら、予算オーバーという致命的な限界点が限りなく高くなるからです!「予定にはなかったけれど気になるメニューがあるから試したい」といったように、急な高額メニューへの変更やオプションの追加をしたくても、現金払いのみだと持ち合わせがない限り諦めざるを得ません……。また、スタッフが頑張ってオススメをしても「今日は手持ちがないから結構です。」と断られやすいのです。

その日はダメでも、次回予約してもらえばいいと思うかもしれません。ですが、その考えは楽観的すぎます……!というのも、次回の来店までに心変わりしている可能性、あるいは別のサロンにお願いしてしまう可能性が高いからです!実際、クレジットカード払いに対応していないせいで売上を逃した例も多くあります。

たとえば、全身脱毛をオススメしたお客様に承諾をいただいたものの、現金が足りなかったため「近くに銀行があるので下ろしてきていただくことも可能です。」と案内した脱毛サロン。結果、下ろしてくるのは面倒だから次回にと話は流れ、そのまま他の脱毛サロンで契約を結ばれてしまいました……。

つまり、お客様の気持ちが高まっている時、その場ですぐにお支払いいただくことが大切なのです!そのチャンスを逃さないためにも、キャッシュレス決済システムの導入は必須と言えます。消費税率引き上げに伴い、キャッシュレス決済を利用することで、ポイント還元制度がスタートしました。その流れに乗って、これから各キャッシュレス決済の導入を検討される方も多いでしょう。しかし、クレジットもQRコード決済も多くのブランド(決済事業者)があるので、すべてを導入するのにはコストがかかってしまいます。

どのブランドを導入すべきかお悩みのサロンオーナー様のために、日本でのカードブランド保有率トップ3をご紹介します!

第1位】VISA 55%

【第2位】JCB 30%

【第3位】Master 12%

国内シェア、断トツのNO.1VISAカードです!さまざまなジャンルで幅広い提携先があることが人気の理由でしょうね。ちなみに世界シェアも58%と圧倒的!JCBAmerican Express(アメックス)がメインカードという方も、サブカードとしてVISAMasterを持っている場合がほとんどです。

JCBカードは30%と高めに見えますが、以前に比べて随分と利用者が少なくなりました。その理由はJCBを使えない店舗が増えたこと。とはいえ、日本発の国際ブランドなだけあって、比較的上の世代の方には根強い支持を受けています。また、JCBが付与したLINE Payカードは、未成年でも持てる審査いらずのプリペイドカードで還元率も高いため、若年層の保持者が多いです。

Masterカードが使える店舗は必然的にVISAも使えるため、国内での利用者数は12%に留まっています。ただし、加盟店はVISAとほぼ同数な上、au WALLETに代表される最先端技術の導入が多いことから、使い勝手の良いカードと言えるでしょう。世界シェアは26%と世界第2位なので、今後の日本でも伸びてくる可能性は高いです。

まだキャッシュレス決済システムを導入していない方、あるいは見直しを考えている方は、ぜひ参考にしてください。導入における助成金や補助金が多数あるので活用すると、経済的負担も軽減できるのでおすすめです。過去に公開したコラム美容サロンの増税トラブル対処法と話題のインボイス制度とは?でも紹介しております。サロンで申請できる助成金情報を手に入れたい方は、最新の情報とサロンをマッチングするサービス助成金アシストを活用することで手間をかけずに経営資金の受給のチャンスを得られますよ。

参考:イソプス「「クレジットカード利用実態調査」の結果を公表」
参考:サルでもわかるクレジットカードおすすめ徹底比較「クレジットカードのシェアを公開!」

まとめ

客単価が上がれば、より少ない客数で同じ売上を作ることができます。そうすればお客様の満足度が上がり、リピート率は良いのに離客率は低いという理想の状態にすることも可能です。また、一人一人のお客様とじっくり向き合えて信頼関係も築きやすいので、より高い金額のメニューや店販も売れるようになります。

結果、全体の売上が伸びていくので、スタッフの賞与を増やすなどでサロンのモチベーションを上げ、健康サロン経営に繋ぎ、新規のお客様へのサービスを充実させたりできるのです。薄利多売の商売ではなく、厚利少売を目指しませんか?

お客様もサロンのスタッフも全員が心地よく過ごせるサロン運営ができるよう、客単価アップを目指して頑張りましょう!詳しく相談したいという方はビューティーパークカレッジお問い合わせフォームよりご連絡ください。